2021年夏期講習の日程終了
2021年度の中学3年生の夏期講習英語が終了しました。
筆者は今年が初めての担当でしたが、大過なく終えられました。
昨年度まで、中等部にはほぼ関与していなかったのですが、中等部の文系科目を一手に担っていた古参のW先生が都合により離職されたため、とりあえず昨年度末の中3の高校受験過去問演習を担当していました。
今年はその流れで、昨年よりも一足早く、筆者に中3夏期講習英語のお鉢が回ってきたという次第です。
授業形式
今年の中学校3年生の夏期講習は、ある程度従来の高校3年生の夏期講習の形式を踏襲しました。
下の記事にもあるように、あすか塾の高校夏期講習英語では、大学受験生たちが過去の入試問題をひたすらに演習します。
現在のあすか塾中学3年生は、まだ入試の過去問演習には取り組んでいなかったのですが、今回の担当変更を機に、早めに体験して実際のレベルを把握してもらうことにしました。
そこで、毎回の授業(1時間半×12回)に臨む前に宿題として過去の入試問題を解いてきてもらい、授業で答え合わせに加えて自己採点もすることで、結果が目に見えるように工夫しました。
当然ながら、ただ解いて○×を付けるだけでなく、何が前提知識として必要なのか、できなかったところはなぜできなかったのか等々、学力の向上につなげるためには丁寧な振り返りが不可欠です。
そのため、授業の答え合わせのパートでは、できる限り綿密に解説することを心がけました。
そこはこちらも高校生相手で慣れたものなので、比較的スムーズに高密度な進行ができたと思います。
加えて、高3の夏期講習ではやらないのですが、先生の解説をぼんやり聞き流すだけという事態に陥らないように、長文問題では生徒たちに一人一文ずつ訳読してもらい、みんなで全文を読み切るという方法を取りました(今回は時間的にやや厳しくなることがありましたが、なんとか乗り切れました)。
訳読のコツとして、一般的にまず主語に助詞「は」(場合により「が・も・でも」)を付ける、前置詞や接続詞の前で区切って前から訳す、といった基本があります。
これらのコツを押さえながら生徒に訳読させていくと、最初はつっかえてうまく訳せなかった生徒も、後半には慣れてきてある程度スムーズにこなせるようになりました。
冬の入試本番で必要な長文読解に取り組む布石となったのではないかと思います。
演習の結果
12日間の講習で取り組んだ教材は、以下の(比較的易しいとされる)私立高校の入試過去問に加えて、兵庫県の公立高校入試の過去問でした。
- 宣真高校
- 夙川学院高校(現・夙川高校)
- 芦屋高校
- 甲子園学院(特別進学コース)
- 大阪高校
高校入試の問題の現況について筆者は知識がなかったので、あすか塾の中学担当の先生に勧めてもらった過去問教材を用いたのですが、やってみると各学校間のレベルに少しばらつきを感じました。
具体的には、芦屋高校と甲子園学院(特進)、兵庫県公立高校の過去問は、大学入試でも重要視される知識がちりばめられていて、なかなか骨がある印象でした。
さて、あくまで生徒たちが自らの進歩を確認するための自己採点結果ですが、備忘録的な意味合いも含めてここに記録しておきます。
2021年度高3夏期・冬期講習点数表
日付 | 8月7日 | 8月9日 | 8月10日 | 8月11日 | 8月12日 | 8月13日 | 8月14日 | 8月18日 | 8月19日 | 8月22日 | 8月27日 | 8月28日 | 平均点(満点100) |
試験問題 | – | 宣真19 | 宣真18 | 夙川12 | 夙川13 | 芦屋15 | 芦屋16 | 甲子園学院(特進)13 | 甲子園学院(特進)12 | 大阪17 | 大阪16 | 兵庫県公立14 | |
Aさん | 出席 | 87 | 94 | 86 | 89 | 70 | 80 | 56 | 60 | 94 | 100 | 80 | 81 |
Bさん | 出席 | 87 | 82 | 80 | 86 | 77 | 76 | 57 | 54 | 87 | 94 | 出席 | 78 |
Cさん | 出席 | 86 | 68 | 75 | 89 | 68 | 80 | 55 | 57 | 86 | 90 | 94 | 77 |
Dさん | 出席 | 67 | – | 74 | – | 66 | 68 | – | 出席 | 78 | 出席 | – | 71 |
Eさん | 出席 | 47 | 57 | 60 | 64 | 63 | 59 | 68 | 出席 | 62 | 76 | 59 | 62 |
Fさん | 出席 | 75 | 33 | 62 | – | – | 出席 | 出席 | 46 | 59 | 81 | 67 | 60 |
Gさん | 出席 | 62 | 51 | 68 | 89 | 56 | 57 | 50 | 32 | 56 | – | 出席 | 58 |
平均 | – | 73 | 64 | 72 | 83 | 67 | 70 | 57 | 50 | 75 | 88 | 75 |
下の記事にあるように、高校入試は中学校での内申点と筆記試験での点数が等しく評価されます。
従って、高校入試の過去問演習は、筆記試験がほぼすべてである大学入試よりも重要性が下がりますが、進路を考える上での目安にはなると思います。
さらに、今回の受講生の皆さんは大体6割以上取っているので、英語という教科に関して完全に脱落してしまっている人はいないということも言えます(なかなか重要なことです)。
高校入学後の学習の下地も十分に出来ているということですね。
今後に向けて
筆者は秋からあすか塾の中学3年生の英語(通常授業)も担当する予定です。
せっかくなので夏期講習からの流れを踏まえて、高校入試対策はもちろんのこと、高校進学後(=大学入試対策)も視野に入れたさらなる実力アップを図りたいと考えています。
ともあれ、中3の受験生の皆さん、夏期講習お疲れさまでした。
ここで気を抜かず、さらに受験勉強に集中していきましょう。
文責 あすか塾スタッフ I.